衣類を洗濯する際、洗濯表示をチェックしてみると「タンブル乾燥禁止」と書かれていることがありますよね。
この「タンブル乾燥」というのが一体どんな意味なのか、疑問を抱く方も多いのではないでしょうか?
そこで、そんなタンブル乾燥についての疑問と、タンブル乾燥禁止の衣類の扱い方に関する注意点など、気になる情報を紹介していきます。
タンブル乾燥って?
そもそもタンブル乾燥とは何なのか、どんな乾燥方法のことを指した言葉なのか、気になりますよね。
この「タンブル」あるいは「タンブラー」という言葉の意味は、機械の回転する部品です。
つまり、洗濯機で言えば「洗濯槽」の部分のことを指しています。
タンブル乾燥というのは、衣類を熱と一緒に回転させながら乾燥させるタイプの乾燥機のことです。
中にはゆりかごのような動作で乾燥させるタイプのものもあります。
ちなみに、このタンブル乾燥には、コインランドリーなどでよく見かける乾燥機だけでなく、家庭用の乾燥機も含まれます。
どちらも同じように、回転・熱・風などの作用によって短時間で濡れた衣類を乾かすものですので、同じように衣類にダメージを与えてしまうのです。
つまり、タンブル乾燥禁止と記載された衣類は、コインランドリーの乾燥機能はもちろん、家庭用洗濯機の乾燥機能も使えないということになります。
タンブル乾燥禁止の理由は?
タンブル乾燥禁止の衣類は、なぜ乾燥機にかけてはいけないのでしょうか?
その理由は、タンブル乾燥が衣類に与えるダメージが大きいからです。
タンブル乾燥を行う洗濯機では、衣類に摩擦、叩き作用、熱、風などにより、衣類に多くのダメージを与えてしまいます。
縮む
誤ってタンブル乾燥をしてしまった衣類で、特に多いのが「縮み」というダメージを負ってしまうケースです。
特にウールなどの動物性の繊維は、タンブル乾燥による熱でかなり縮んでしまいます。
形が崩れる
小さな洗濯槽の中で回転させながら乾燥させると、どうしても形が崩れやすくなってしまいます。
シワがついてしまうこともあり、キレイに仕上がりません。
風合いが損なわれる
タンブル乾燥をすると、熱風により毛羽立ちなどが起こり、生地の光沢などの風合いが損なわれてしまうことがあります。
装飾・付属品が傷つく
プリント、刺繍などの装飾や、ボタン、ビーズなどの付属品は、タンブル乾燥により傷ついてしまう可能性が高いです。
このように、タンブル乾燥をすることにより、デリケートな衣類は改善が難しいほどのダメージを負ってしまう可能性があるのです。
タンブル乾燥禁止と記載された衣類は、これらのダメージを負いやすい衣類であると考えましょう。
タンブル乾燥禁止の衣類の扱い方・注意点
タンブル乾燥禁止と記載された衣類は、「雨の日はどうやって乾かせば良いの?」と悩んでしまいますよね。
ですが、だからと言って無理にタンブル乾燥を使ってしまい、衣類をダメにしてしまうのは困ります。
そこで、タンブル乾燥禁止の衣類の扱い方や注意点をチェックしてみましょう。
浴室乾燥機を使う
タンブル乾燥禁止の衣類でも、吊るして温風で乾かせば傷みにくく、型崩れもせずキレイに仕上がります。
クリーニング店などでは静止乾燥機という、クローゼットタイプの乾燥機を置いてあることもありますが、これに似た方法で衣類に優しく乾燥できる家庭用のものが「浴室乾燥機」です。
自宅に設置されているなら、これを上手に使ってタンブル乾燥禁止の衣類を乾かしましょう。
除湿機を使う
浴室乾燥機が無いなら、除湿機を使えば優しく乾かすことができます。
閉め切った室内に洗濯物を干して、除湿機のスイッチを入れて置いておくだけなので、簡単ですね。
風を当てる
室内干しでも窓を開けて風の通りを良くしたり、扇風機などで風を当てると早く乾きます。
風は時間をかけて水分を蒸発させてくれるので、衣類へのダメージも少なく、デリケートな衣類にも安心です。
タンブル乾燥禁止の衣類の扱い方では、狭い洗濯槽の中で無理に乾かすようなことはせず、吊るして干して乾かすことが1つのポイントになります。
また、高温の風もダメージの原因になる恐れがありますので、できるだけ自然乾燥に近い状態で干すようにすることが大切です。
タンブル乾燥禁止の衣類は、これらの注意点を守りながら、扱い方に注意して風合いや形を守りましょう。
タンブル乾燥について~まとめ~
タンブル乾燥は注意点を守って使用すれば、大変便利な機能ではありますが、実は衣類へのダメージも決して小さくはないことを覚えておきましょう。
タンブル乾燥禁止の衣類の扱い方では、自然乾燥がベスト!
雨で自然乾燥が難しい時には、靴下やパジャマなどはタンブル乾燥させて、残りは浴室乾燥機や除湿機を上手に使って乾かすようにすると良いですね。