人生の中で悪い出来事や災難が集中するとされる「厄年」。
実は、この厄年では親からお金をもらう習慣がある地域も存在します。
今回は、厄年に親からもらう金額の相場や地域ごとの厄落としの習慣についてご紹介します。
厄年に親からもらう金額の相場
厄年とは、一般的には以下の年齢を指します。
男性：25歳、42歳、61歳
女性：19歳、33歳、37歳、61歳
中でも、男性の42歳は「死に」、女性の33歳は「散々」という意味を持ち、「大厄」とされています。
しかし、厄年にはもともと「役年」という意味があります。これは、重要な役割を果たす年であり、役職につくなど「役」が回ってくるお祝いの年でもありました。
そのため、厄年に親から「お祝い金」としてお金をもらう習慣がある地域や家庭も存在します。
厄年に親からもらう金額の相場は、一般的には以下の通りです。
女性：5,000円から10,000円程度
男性：10,000円から30,000円程度
実は、厄年には親からお金をもらう以外にも、地域によってさまざまな習慣が存在しているのです。
地域別「厄落とし」の特徴
厄年には、さまざまな「厄除け」「厄払い」「厄落とし」と呼ばれる儀式が行われています。これらの儀式にはそれぞれ異なる意味があります。
厄除け（やくよけ）:
災いが寄ってこないようにするために、予め祈祷や祈願をしてもらうことを指します。
厄払い:
すでに身についてしまった厄を取り払い、吉に転じるための儀式です。
厄落とし:
それ以上に悪くならないように自ら災いを作り出すことを指します。
厄落としには地域ごとに様々な習慣があります。以下はいくつかの地域での厄落としの習慣です。
北海道:
北海道の一部では、神社やお参りに行く際に「草履」を履いて帰り道に鼻緒を切り、振り返らずに帰る習慣があります。また、本厄の年には宴会を開く地域もあります。
東北地方:
東北地方では2月1日に厄落としを行う習慣があり、神社でお参りをした帰り道に手拭きをわざと落とすことがあります。一関市では男性が25歳の厄年に水を浴びる祭りが行われます。
関東地方:
茨城県の一部では1月14日に大厄である42歳の男性が神社でお参りし、境内に42枚の10円玉を落とす習慣があります。栃木県の一部では2月1日に年重ねを行います。
近畿地方:
大阪府と京都府では京都府の石清水八幡宮へのお参りが行われます。兵庫県では前厄の時に火箸を贈り、後厄が終わるまで自宅で祀り、その後に奉納する習慣があります。
四国地方:
愛媛県では4月に春祭りの神輿で厄を落とすイベントが開催されます。徳島県の薬王寺では厄年でない人も1円玉を落とし、災いが起きないよう願う習慣があります。
九州地方:
福岡県の大宰府天満宮では前厄の男性が梅の木を奉納し、本厄には竈門神社に紅葉の木を奉納する習慣があります。大分県では本厄の男性が餅をついてお参りをし、近所へ配る習慣があります。
沖縄地方:
干支の年男・年女が厄年とされ、48歳が本厄の年とされています。厄年の祈祷として、「台所のヒヌカン」や「仏壇」にお祈りをする習慣があります。60歳以上の干支の年男・年女は宴会を開くこともあります。
まとめ
厄年にもらう親からの金額は、一般的に女性が5,000円から10,000円程度、男性が10,000円から30,000円程度とされています。なお、地域によって厄落としの習慣が異なることも分かりましたね。
今後の厄年の際には、これらの情報を参考にして、地域独自の習慣や親からもらう金額を確認すると良いでしょう。災いを避け、吉兆を迎えるための儀式や習慣は、地域によって様々ですが、それがその土地ならではの文化となっています。厄年を迎える際には、地元の風習に敬意を払いつつ、家族や友人とのつながりを感じながら過ごすことが大切です。
