絆創膏を貼ったあと皮膚がふやけて白くなるのはなぜ? 進化し続ける医療と注目の治療法

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怪我をした場合、一般的には消毒して絆創膏を貼るというのが一般的な対処法とされています。子供の頃からこの方法を教わった人も多いことでしょう。

しかしながら、こうした一般的な認識は最近になって変わりつつあります。絆創膏による皮膚トラブルに関する原因や対処法、そして近年注目を集めている治療法についてご紹介いたします。

長時間貼った絆創膏を剥がすと皮膚が白くなるのはなぜ?

1〜2時間程度ではそこまでの変化はないかもしれませんが、絆創膏を一日以上貼っていると、剥がした後に皮膚が白くなることがありますね。

時にはその部分がやぶけたり、不快な臭いを感じることもあるかもしれません。

この現象は、皮膚が湿気でふやけてしまうことが原因です。

皮膚は常に呼吸をしており、体温を調整するためにわずかに汗をかいています。

絆創膏で皮膚を覆うことで、汗が乾燥せずに残ってしまい、皮膚が白くふやけるのです。

そして、臭いの原因は、ふやけた部分に繁殖した菌の死骸だと言われています。

想像するだけで気持ちが悪くなりますよね。

しかし、白くふやけたりやぶけた皮膚も、それほどひどくなければ、乾燥させれば元の健康な皮膚に戻ることが多いので、あまり心配する必要はありませんよ。

皮膚呼吸を妨げてしまう絆創膏。白くなるのを覚悟で貼る?貼らない? どっちが正解?

皮膚がふやけたり、菌が増殖する可能性があるなら、絆創膏を貼らない方が良いのではないかと考え、ネットで検索してみましたが、その答えは分かれています。

実は、これは医療の視点が変わってきており、また、絆創膏自体も進化しているからなのです。

従来の医療では、傷を消毒してから乾燥させ、かさぶたを形成させることで治癒させる考え方が一般的でした。絆創膏もこのアプローチに従い、ガーゼ部分に消毒薬を含んだものや通気性に優れた商品が次々と登場しました。

しかし、最近では人間が持つ自然治癒力を活用し、湿潤な環境を保ちながら治す方が、早くかつ美しく治癒するという「モイストヒーリング」が注目されています。また、消毒薬が傷を治癒する菌と一緒に有害な菌も排除してしまうため、最近では使用しない方が良いとする医療機関も増えています。

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ただし、医療全体において「絶対これが正しい」というものは存在せず、傷の深さや状態によります。ここで紹介する内容は、絆創膏で処理可能な程度の軽傷を想定したものであり、傷が深刻な場合は専門の医療機関で診察を受けるべきです。

モイストヒーリングに特化したハイドロコロイド絆創膏

皆さん、テレビのCMや薬局で見聞きしたことありませんか?

これまでの茶色いテープとは違って、乳白色でゴムっぽい素材のハイドロコロイド絆創膏がありますよね。傷口の部分がぷっくり膨らんでいるところ、なんだか科学の進化を感じちゃいます(笑)。

ケガをすると、血液と一緒に滲出液(しんしゅつえき)という体液が出ますが、これが実は皮膚の組織再生にとってとても役立つんです。

このハイドロコロイド絆創膏は、傷口をしっかり覆いつつ、湿潤な環境を保ちながら、傷口を常に滲出液で満たすことで、より早く、きれいに治る助けをしてくれるんですって。

跡が残ってほしくない場所には、ぜひ試してみてくださいね。

ハイドロコロイド絆創膏がちょっと高いという方に・・・家庭でできるモイストヒーリング

ハイドロコロイド絆創膏の価格が高いことはわかりますが、実は食品用ラップを代用することもできるんですよ!

まず、傷周囲の汚れを水で湿らせたガーゼできれいに拭き取ります。もし傷口に砂などが入っていたら、流水で洗い流してください。

柔らかいポリエチレン製のラップを用意し、傷よりも少し大きめにカットします。カットしたラップに白色ワセリンを塗り、傷口に当てて貼ります。ワセリンを塗ることで痛みも軽減されるでしょうが、なくても大丈夫です。

※消毒液は使用しないでください!

ラップを固定するためにサージカルテープなどで周囲を固定し、その上から包帯を巻きます。夏は1日2〜3回、冬は1日1回程度、ラップを取り替えましょう。暑い時期は長時間貼りっぱなしにするとあせもができることがあるので、こまめに貼り替えることが大切です。

ピンク色で滑らかな皮膚ができ、滲出液が出なくなれば治療完了です。

ラップを使っても傷が綺麗に治るなら、経済的ですよね。ぜひ試してみてください。

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